夜の御殿は、東御枕なり：天皇の寢所は、東枕だった。すなわち、東 を向いて天皇は寢た。東は陽(yáng)気の來(lái)る所だからという。こういう思想は中國(guó)伝來(lái)である。

寢殿のしつらひ、或は南枕、常の事なり：そうは言っても、寢殿 での床ののべ方は、南枕もごく普通のことだった。

伊勢(shì)は南なり。太神宮の御方を御跡にせさせ給ふ事いかゞ：伊勢(shì)神宮は南に位置するので、北枕だと、神宮に足を向けることになるのは如何なものであろうか？とある人が言っていた。

太神宮の遙拝は、巽に向はせ給ふ。南にはあらず：伊勢(shì)神宮が南にあると言うが、遙拝は巽の方角、つまり?yáng)|南の方向に向かってやるのだから、南とは違う。